卵巣炎・卵管炎の症状

卵巣炎・卵管炎の症状は3期(急性期、亜急性期、慢性期)へと移っていきます。

症状

卵巣炎、卵管炎の症状は3期(急性期、亜急性期、慢性期)へと移っていきます。
菌が強く急性発症のものは突然の発熱と下腹部痛に必発症状としてみられます。それ以外に膿性のおりもの(帯下)がみられることもあります。
1.急性期・亜急性期
腹部の診察や内診により著明な圧痛が卵管部にあることが特徴です。
2.慢性期
1)痛み:下腹部の鈍痛・牽引痛・腹痛・月経痛など、卵管・卵巣の癒着に基づく症状が出現します。症状が強く、急性発症したものや慢性に経過した卵管炎の中には、しばしば卵管や卵巣に腫瘍や膿瘍ができて、それを摘出しなくてはならないことがあります。
2)熱:急な高熱、下腹部の激しい痛み、おりものの増量、不正出血、吐き気、おう吐、冷や汗が出る。淋菌とか非常に毒力の強い化膿菌で起こった卵管炎では、四〇度にも及ぶ高熱が出ることが多く、左右いずれかにかたよった下腹痛から、次第に腹部全体の痛みに変わってきます。このような急性期の症状が過ぎて、亜急性期となっても、体温は三八度ぐらいまでの発熱が続きますが、慢性期となれば体温は下がり、圧痛がある程度になります。
慢性卵管炎の症状になった場合、過度の運動や、性交、また月経なども誘因で、再び症状が再燃することがあります。急性の卵管炎がなおったあとでも、卵管内の粘膜が癒着を起こすために卵管が閉塞され、その閉塞された卵管腔に水様の分泌物がたまってきて、卵管溜水腫をつくることがあります。それが疝痛様の発作を起こしたり、内診によって圧痛を感じたりします。
骨盤内炎症性疾患の症状は、月経の終わりごろや2~3日後をピークとして周期的に現れる傾向があります。最初の症状としてみられるのは微熱、軽度から中等度の腹痛(うずくような痛みであることが多い)、腟からの不規則な出血、悪臭のするおりものなどです。感染が広がると下腹部の痛みが次第に激しくなります。嘔吐や吐き気を伴うこともあります。その後、熱が高くなり、おりものが黄緑色の膿(うみ)のようになります。ただし、クラミジア感染症では、おりものやその他の症状がみられないことがあります。
骨盤内炎症性疾患は膿状の液体を生じることが多く、これが原因で生殖器内や腹部臓器の間に瘢痕(はんこん)や癒着が生じます。
毒力の強い化膿菌で炎症を起こした場合には、癒着によって閉塞された卵管腔に、往々にして膿がたまることがあります。これが、卵管溜膿腫といわれるものです。
いずれにしろ、卵管腔が閉鎖されるということは、妊娠の成立が不可能になるということです。膿腫や水腫をつくらなくても、軽い卵管炎でも容易に卵管の閉鎖を起こすもので、不妊の原因ともなるのです。